ハワイの歴史・王族

9月11日はエリザベス・ケカアニアウ王女(ハワイ王家)の誕生日

2021年9月10日

ハワイ通でもあまりご存じではない方も多い、エリザベス・ケカアニアウ王女。
ハワイ王国のメンバーとの関わりも多く、あまり知られていないのが意外な人物です。

カメハメハ家の血を引く、ハワイ王家の長となった女性

幼いころからエリート街道を進んでいたケカアニアウ王女。ハワイ王国のメンバーが常に周りにいた人生であり、ハワイ王家の長として活動され、歴史的遺産を残してくれました。

ケカアニアウ王女の基本情報

まず初めに、ケカアニアウ王女の名前、生年月日などの基本的な情報を見てみましょう。

  • 名前
    エリザベス・ケカアニアウオカラニ・カラニヌイオヒラウカプ・ケカイクイハラ・ラアヌイ
    Elizabeth Kekaʻaniauokalani Kalaninuiohilaukapu Kekaikuihala Laʻanui
  • 生年月日
    1834年9月11日
  • 亡くなった日
    1928年12月20日没(94歳)
  • 出生地
    オアフ島 ワイアルア
  • 兄弟
    弟:ギデオン・カイリパラキ・ラアヌイ

名前の由来

”エリザベス”と聞くと、イギリス女王を思い浮かべる方も多いと思いますが、ケカアニアウ王女のエリザベスという名前は、カメハメハ1世のお気に入りの妻、エリザベス・カアフマヌ王妃から付けられています。

王位継承資格者として選任

ケカアニアウ王女の父親側のひいおじいさんは、カメハメハ1世の兄であるカロクオカマイレ
そう、カメハメハ家の血を引く人なのであるため、カメハメハ3世によりハワイ王国の王位継承資格者として選ばれています

チーフスチルドレンスクールへ入学

ハワイ王国最高位の王族の子女で統治者としての資格を持つ人のための学校、ロイヤルスクールとしても知られるチーフスチルドレンスクールに通うことになります。
この学校に通うことで統治者としての知識はもちろんのこと、礼儀なども専任の指導者により学んでいきました。
一緒に通った仲間の中には、カメハメハ4世、カメハメハ5世、ルナリロ王、カラカウア王、リリウオカラニ女王がいます。歴代の王様ともとても近しい関係にあったのです。

一説には、カメハメハ5世が亡くなる直前にケカアニアウ王女に王位を申し出たとか…
ただ、そのお話がケカアニアウ王女には届いていなかったようで、第6代目のハワイ国王は選挙によりルナリロ王に決まりました。

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ケカアニアウ王女が国王になっていたら、歴史は違っていたかも…

友人は王妃や女王

学生時代には、カメハメハ4世の妻となるエマ王妃、ビショップ博物館の創設者チャールズ・リード・ビショップ氏と結婚したバーニス・パウアヒ・パーキーと親交を深めていました。
エマ王妃の結婚式では花嫁の介添え人として、パウアヒの結婚式では招待客の一人として参加していました。
またリリウオカラニ女王の結婚式の時も花嫁の介添え人の一人として参加しています。

リリウオカラニ女王について詳しく

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ケカアニアウ王女の功績

ケカアニアウ王女は様々な歴史的遺産、モニュメントを残しています。それは今でも大切に保管され、私たちでも見ることができる貴重な財産となっています。ハワイ王家の長として数々の公務を行いました。

ビショップ博物館への寄贈

ハワイに行ったら訪れる方も多いビショップ博物館。ケカアニアウ王女は、カメハメハ2世の胸像を寄贈します。
この胸像は、イギリスのジョージ4世から贈られたものです。1824年、カママル王妃とロンドンを訪れていたカメハメハ2世が亡くなります。その時にイギリス王室はイギリスの伝統に従い、胸像を作りました。国の文化を越えた貴重品です。
また他には羽のレイやカヒリなど、ハワイの伝統品の数々をビショップ博物館へ寄贈しています。

ビショップ博物館(日本語サイト)

<ビショップ博物館>

ヌウアヌの戦いの記念碑設置を発表

1795年、カメハメハ1世がオアフ島を征服するためにオアフ軍と戦ったヌウアヌの戦い。カメハメハ1世は銃と大砲を使って、オアフ軍に勝利しました。その記念碑が1907年、Daughters of Hawaii によってヌウアヌパリ展望台に設置され、1909年にケカアニアウ王女によって発表されました。
「Daughters of Hawaii」とは
1903年に7人のハワイアンの女性によって、「古いハワイと歴史的事実の記憶と精神を永続させ、ハワイ語を維持するために」設立された協会です。現在もクイーンエマサマーパレス、フリヘエパレス、カメハメハ3世の生誕地の保存と維持を行っています。

Daughters of Hawai‘i

<ヌウアヌパリ展望台>

カメハメハ3世の生誕100周年の記念式典

1914年、リリウオカラニ女王とカワイアハオ教会で、カメハメハ3世生誕100周年の記念碑除幕式に参加します。リリウオカラニ女王はカラカウア王朝の代表として、ケカアニアウ王女はカメハメハ王朝の代表として。
なお、記念碑はその後ハワイ島のケアウホウ湾にあるカメハメハ3世生誕の場所で保管されています。
<ケアウホウ湾>

参考:Royal Family of Hawaii Official Website

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