6月11日はキング・カメハメハ・デー

ハワイ王国を統一したカメハメハ王を祝うハワイの祝日”キング・カメハメハ・デー”。カメハメハ大王を称え、ハワイの伝統的な行事が執り行われます。

キング・カメハメハ・デーのイベント内容や制定されたきっかけ

イベントではどのようなことが行われるのか、そもそも始まったきっかけなどを見てみましょう。

どのようなイベントがあるの？

フローラルパレード＜Floral parade＞
フローラルパレードは、ハワイ州全体で開催されますが、オアフ島ではイオラニ宮殿からホノルル港、カカアコ、アラモアナ、ワイキキを通り、カピオラニ公園へ到着します。
フローラルパレードで人気なのが、伝統的でカラフルなドレスを身にまとった女性が馬に乗っているロイヤルパウライダーです。パウ(pa'u)※は、ハワイ語で”婦人用のスカート、馬に乗る女性が身に着けるスカート”という意味。ドレスのスカートは長いのですが、馬に横座りで乗るのではなく、またがって乗ります。ハワイ王朝の王女たちは、スカートでも颯爽と馬に乗っていた風景が目に浮かびます。
※正しいハワイ語の発音はパーウーかもしれません。

レイ・ドレープ・セレモニー＜Lei draping ceremony＞
ホノルルのダウンタウン、アリイオラニ・ハレやハワイ島にあるカメハメハ大王の像を、たくさんの”レイ”で覆います。レイと言えばハワイの代名詞に上がるほど、ハワイアンにとっては大切なもの。誕生日や卒業式など特別な日にはレイを贈ります。カメハメハ大王の像は腕を伸ばしていますが、その腕にたくさんのレイがかけられます。
その他にも”Ho'olaulea"(ホオラウレア)と呼ばれる祝賀会があり、フラやハワイアンミュージック演奏などが行われます。
なお、2022年のテーマは「E Ola Ka Inoa ʻO Kamehameha」、直訳では"カメハメハ、その名前は生き続ける"ですが、意味合いとしては「カメハメハ大王のその偉大な歴史や伝統は、永遠に生き続ける」という感じでしょうか。今もなおハワイアンに愛されるカメハメハ大王、お会いしたかったですね。

制定されたきっかけは？

1872年、カメハメハの孫であるカメハメハ5世によって、ハワイ王国を統一したカメハメハ大王の功績を称えるため祝日として制定されました。
「カメハメハの日を、カメハメハが決めた？」とも読めますが、俗に言うカメハメハ大王はカメハメハ1世のことです。

カメハメハ大王はどんな人物だったのか

カメハメハ大王と呼ばれるのはカメハメハ1世のこと。ハワイ王朝を作った偉大な人物の出生や伝説についてみてみましょう。

カメハメハ大王の誕生と名前の由来

誕生については諸説あり、1736～1761年にハワイ島で誕生したとされています。ハワイの伝説では、空に鳥の羽のような光が当たると偉大な人物が誕生するとされており、歴史家はハレー彗星がハワイを通過した1758年がカメハメハ大王が生まれた年と信じているようです。
カメハメハ大王は出生時は「Paiea」という名前でした。その頃、戦いがあり、人里離れたワイピオ渓谷に隠れていました。戦いが終わったのちに「Kamehameha」に改名したようです。カメハメハはハワイ語では"Ka"と"mehameha"に分かれ、"mehameha"の意味は寂しさ、孤独で、「孤独な人」となります。

伝説的な強さ

戦士として訓練を受けたカメハメハは、2.5トン以上の重さがある石を持ち上げたという言い伝えがあります。その石は現在でもあり、ハワイ島ヒロにあるナハストーンです。重要文化財ではありますが、自由に触ることができます。その石に触れるだけでも、カメハメハ大王のパワーがいただけそうです。

＜ナハストーン＞

ハワイ王朝の誕生

カメハメハ大王は、ハワイの島を統治し、ハワイ王朝を作ります。ハワイ島を制圧し、マウイ島やオアフ島などを支配下に置き、1795年にハワイ王朝が誕生します。1810年には残っていたカウアイ島とニイハウ島が統治下に入り、ハワイ諸島の大王となったのです。

さいごに

2021年は新型コロナウイルス感染拡大の影響のため、非公開でセレモニーが行われましたが、2022年は沿道などで見ることができるようです。
またハワイ州観光局が、Instagramでセレモニーをライブで配信する予定です。
参考：ハワイ州観光局Instagram
参考：hawaii.com